平成28年度 親子で学ぼう永平寺雲水体験(報告)

開催日:平成28年7月29日(金)~31日(日) 2泊3日

雑巾がけ(作務)
雑巾がけ(作務)
飯台(食事)
飯台(食事)
写仏
写仏

会場:大本山永平寺

テーマ:「生きる力」

 1999年より「道元禅師ご生誕800年」の行事の一つとして始まりました「親子で学ぼう永平寺雲水体験」も今年で18年目を迎えました。

 小学生も早起きをして坐禅、朝のお勤め、雑巾がけ(作務)などを、頑張ってくれました。そして、飯台(食事)も作法に従っていただき、命に大切さを学びました。
 今年は、毎年参加してくださる方(いわゆるリピーター)、初めて参加の方、そして、何年かぶりに参加してくださった方々が来て下さいました。主催者としては大変嬉しいことです。
 今年のテーマは、「生きる力」。
 現代は、便利になりほとんどのことを、機械が行ってくれます。実際に自分で動いて行うことが少なくなりました。
 永平寺では、食事の片付けなど、実際に動き、段取りを考えながら行いました。そのようなことが、生きていく上での大きな力になるように感じます。
 また、永平寺を一望出来る「愛宕山」へは、皆で励まし合いながら登りました。一人では解決できないことも、助け合いながら行うことも、生きていく上で大切なことだと学ぶことが出来ました。

 参加者の小学生から次の感想文を頂きました。
「そうじでピカピカ」
 私は、みんなで2日目の朝に、「作務」をしました。
 心に残ったそうじは、「ぞうきんダッシュ」です。なぜかとうと、走っている間にどんどん足の指がいたくなってきて、汗だくになったけれど、ピカピカ☆になったからです。
 雲水さんの話によると、雲水さん達は、毎日雑巾掛けをやっているそうです。
 それにはびっくりしました。だから、階段や廊下もきれいなんだと思いました。
 永平寺で学んだそうじを生かして、家の中がいつもピカピカになるようにしたいです。
 (小学校3年生・女子)

ある親御さんの感想文では、
「雲水体験に参加して」
 今回、初めて参加させていただきました。
 普段、慌ただしく毎日を過ごしているので、少しでも日常の生活から離れられればと思い参加しました。
 坐禅では、静かになると虫の声や、木の葉が風にたなびく音などが聞こえ、こんなにも清らかな音だったのかと、気付かされました。
 薬石は同じ食材でも味付が優しく、その物の甘みがよく出ていて、家でもやってみよう思ったことなど、五感を感じる体験になりました。
 子供も、私が毎日厳しくしつけをしていますが、甘えからか言うことを聞かなくなっておりました。永平寺では、雲水さん達を見習い、お友達と励まし合いながら、何かを感じ自ら動いてくれるのだと思いました。
 三日間でしたが、とても中身の濃い体験ができました。今後の生活に生かしていければと思っております。大変にお世話になり、ありがとうございました。
 (ご家族で参加のお母さん)

 昨年参加してくれた子供さんが、また今年も参加して下さいました。一年がたつと大きくなり、そして、顔つきもしっかりしてくることに驚かされます。
 昨年は、眠い目をこすりながら参加してくれたお子さんが、しっかりして戻ってきてくれると、大きな成長が感じられ、本当に嬉しくなります。
 全日程が終了し帰路につかれる際、「来年、また戻って来ます。」と言って下さる方が沢山いらっしゃいます。
 「親子で学ぼう永平寺雲水体験」が「還れる家」になるよう、これからもすすめていきたいと思います。