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坐禅体験レポート

心と体を清めてあたらしい一日に出会う

曹洞宗真田山 長国寺長野県長野市松代町松代1015
アクセス:長野ICより約1.5km、JR長野駅から松代行きバス約30分松代駅下車・徒歩15分
TEL:026-278-2454

「ただひたすらに坐ること」を通して得られる、心身のすがすがしい爽快感を体験してみませんか。曹洞宗では、一般の方々のために坐禅会を行っているお寺が多く、どなたも気軽にご参加いただけます。長野市松代にある真田家と縁の深い古刹、真田山長国寺で行われた、初めての坐禅体験の様子をご紹介しましょう。

心が落ち着かない時などに肩を打ってもらう「警策」は、文殊菩薩さまから励ましとしていただくもの

対話から緊張をほぐす

坐禅は、指導者との対話から始まります。
静かな空間の中で話しているうちに、これから始める坐禅のことを含め、日常生活の不安や疑問が、身心の緊張が少しずつとけていくのが感じられます。初めて坐禅を体験する人の多くが、「坐禅の作法」を気にかけますが、「教える通りにしていただければ、何も心配はいりません」とご老師からお話をいただきました。
坐禅には「非思量」という言葉があります。思量せずということですから、何も考えないということです。いろいろな思いが浮かんでまいりますが、すべて取りあわないで手放しにいたします。それは、あたかも風鈴が、東西南北いずれの風にもこだわりなく、ただチリンチリンと風鈴本来の姿を現しているように、思いにとらわれず、こだわらず、坐禅に身も心も任せきって坐っている状態です。
坐禅から立つと、とてもさわやかな気持ちにつつまれます。

(写真上段)ご老師よりお話を聞く
(写真下段)趣きのある廊下を進んで坐禅へ

立っている時、歩く時の手の作法は「叉手」。左手の親指を内にして握り、右手のひらで覆います

まずは、身体と息を調える

坐禅堂に入堂したら、まず自分が坐る場所に立ちます。続いて両隣と向かいの人に合掌低頭で挨拶をします。坐禅は、坐蒲の上に腰をおろして、結跏趺坐(けっかふざ)あるいは、半跏趺坐という形に足を組み、手は法界定印(ほっかいじょういん)という形で組みます。背筋をまっすぐに伸ばして姿勢を調えます。
次は呼吸です。お腹のなかの息をゆっくりと吐き出し、吐ききったら鼻から深く吸い込みます。吐く息をていねいに長くし、調えます。
坐禅の始まりの鐘(止静鐘・しじょうしょう)が三度鳴ります。

「とらわれない」静かな時間へ

坐禅の時間は通常30~40分位です。「この間、無念無想などと言うけれど、『何も考えない』ということは誰もできません。大切なのは浮かんだ『思い』にとらわれないことです」と、ご老師。
静寂のなかで、さまざまな思いが浮かんできますが、そのまま取りあわなければ通りすぎていきます。背筋を伸ばして吐く息をていねいにし、深くゆっくりとした腹式呼吸を繰り返して身体と息を調えてひたすら坐っていると、次第に心が調ってまいります。
時間の流れもふだんと違うものに感じられ、長いような短いようなうちに終わりの鐘(放禅鐘・ほうぜんしょう)が一度響きます。体験の心地よさや身心の変化が実感として得られるのは、坐禅を終えてからかもしれません。身心が軽やかになり、坐禅ならではの「さわやかさ」をまとって、一日を始めることができます。

(上段)足は「結跏趺坐」、手は「法界定印」の形に組むのが坐禅の基本
(中段)坐禅を一炷(40分ぐらい)終えて引き続き坐禅をする場合、途中で堂内を静かに歩行する経行(きんひん)を行います
(下段)放禅鐘(鐘1回)が鳴ったら、合掌低図して坐禅を終了します

坐禅の作法・詳しい流れはこちらから
坐禅の知恵ノート

坐禅体験にあたり、禅のことばをご紹介します。深い禅のこころをあらわしています。坐禅を行う上での参考にどうぞ。

「只管打坐(しかんたざ)」
ただひたすらに坐ること。坐禅とは何かを達成するための手段ではなく、坐禅をすることそのものが仏の姿であり、悟りの姿である(即心是仏)という意味があります。曹洞宗の教えの根幹となるものです。
「本来無一物(ほんらいむいちもつ)」
ありとあらゆるものすべて、一時的な「空」なる存在でしかないので、執着すべきものは、一つもないということです。
「放下著(ほうげじゃく)」
“放下”とは、捨て去る、執着を離れるということ、“著”は放下を強調する意味があります。つまり「何ものにも執着を持たず、一切のことを手放しなさい」という教えになります。
「無一物中無尽蔵(むいちもつちゅうむじんぞう)」
「無一物」―何もないところにこそ、「無尽蔵」―すべての可能性が秘められている意。転じて、何ものにもとらわれない心の中にこそ、ものの真理がよく見えてくるという教えです。

曹洞宗 北信越管区教化センター

〒381-0043 長野県長野市吉田3-12-3 永祥寺内
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